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珠玉の二本 [映画・ノンジャンル]

珍しく急に(!)ヒマなので、気になっていた映画を二本ハシゴ。奇しくも昨年度のフィルメックス上映作品だった。一本目はエトガー・ケレット&シーラ・ゲフェン共同監督の『ジェリーフィッシュ』。これは実は観ようか迷っていた作品。レビューなどを読む限り(というかどこでもあまり大々的には取り上げられていないようなのだが)、柔らかく、可愛らしい、お菓子のような作品を想像してしまって(私はわりとそういうの苦手・・)。しかしそんな先入観が杞憂であったことに、観ていくうちに気付く。そして、なんでこんな透明で、真摯で、美しく精巧な原石のような映画に、そんな先入観を持ってしまうのだろうということに考えが及び、そしてこの反省って同じイスラエル映画『迷子の警察音楽隊』を観た時にもしたじゃないか、ということに気付く。
生きている場所の問題なのだろうと思う。死が、別れが日常である場所と、全くもって非日常な場所では、同じシチュエーションでも物語の転がり方が違う。言葉の真剣さが違う。抱きしめた肩の温もりが違う。汚れた先入観で数千円を出し惜しみした自分を呪う。数日間は、この原石の輝きを自分の内に留めておけるような気がする。しかしその後は? また失ってしまうのだろうか。目を閉じて、彼らの海をただ思う。
続いて万田邦敏監督の『接吻』。これも迷っていたのだが、それは同監督の前作『UNLOVED』があまりしっくりこなかったから。台詞が非常に多い映画で、しかも森口瑤子が主張ばっかりしていたような印象が強いのだが、『接吻』は台詞よりは視線や、動きで多くを語る映画であったことがとても良かったと思う。そしてエンディング! 「驚愕のエンディング」というのは、「誰も思いもしなかった結末」の場合もあるが、「うすうす分かっていても、誰も止められない結末」の場合もある。この映画の場合はどちらかというと後者だろう。私はよくエンドロールで席を立ってしまい周囲の人や連れに顰蹙を買うのだが、久々にエンドロールしばらく立ち上がれずに呆然としてしまった・・。
二本ともおススメです。フィルメックスは会場が大きすぎてあまり好きではないので、昨年は公開されないものだけに絞ってしまったのだけれど、ジャ・ジャンクーの『東(Dong)』もとても良かったし、全般的なレベルが高かったのだなぁ、と痛感。
半年位私事で忙しく、なかなか観た映画について書くことができなかったけど、ぼちぼち再開していこうと思っています。
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