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映画の中の欲望 [映画・ノンジャンル]

建築物を見るのが好きだ。高ければ高いほど、壮麗であればあるほど、気分が高揚する。目の前が山のようなところで育ったのに、自然よりむしろ人工的なものに惹かれる自分を、何故なんだろうとずっと思っていたが、映画をキーワードに考えてみて、なんとなく分かったことがあった。

いい人ばかり出てくる映画が苦手だ。「結局みんないい人でした」みたいな結論を提示されると何を受け取ったらいいのかわからなくなる。それがサブならまだしもーーメインの映画だとちょっと苦しい。

“映画は、我々が欲情するものを与えはしない。我らが何に欲情すべきかを教えるものなのだ。”とジジェクは言った。私はきっと、映画の中の人々の欲望を見るのが好きなのだ。

そういう意味ではポール・トーマス・アンダーソンの『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』はとても面白かったし、惹き込まれた。ただ女性や、広い意味での女性性がきっぱりと除外されている映画でーーそこがやや物足りなく感じた点だが。ダニエルのような女主人公がいたって構わないわけで、『王妃の紋章』などを観てしまった後だと、そんなヒロインの登場を期待したくもなる。

アメリカも中国も、欲望が渦巻く、極めて映画的な国家だと思う。私が邦画になかなか足が向かないのは、やはり何か欲望が、足りない気がしてしまうのだ。それは近年の日本を象徴しているのだろうか、それとも停滞している欲望を、映画が上手く掬い取ることができないのだろうか。

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